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日外会誌. 110(4): 225-228, 2009
特別寄稿
社会学から見たチーム医療:日米の病院フィールドワークからの一考察
I.内容要旨
数年来アメリカに住んでみて,日本で考えられているほどアメリカの医療がよいものではないこと,また逆にさほどひどいものでもないことが,自分自身が患者や患者家族の立場となって実感されてきた.チーム医療に関しても,とてもうまくいっていることで有名な病院の話も聞くが,その同じ病院で,医療者同士互いに連絡がうまくいかずに患者が困った状況に陥っているという話も聞く.アメリカでも日本と同様に,チーム医療は必要だが実践するのは難しいものと考えられており,「Buzz Word」(やかましく騒がれている言葉)などと言われている.
医療制度も医療専門職の成り立ちも異なるアメリカと日本との対比は,容易にはできぬことではあるが,今回ハーバード医学校の教育病院,ブリガム·アンド·ウィメンズ病院ウェイナー術前評価センター(Brigham and Women's Hospital,Weiner Center for Preoperative Evaluation.以下「センター」と表記する.)を訪ね,医師や看護師の働き振りを見学·インタビューするフィールドワークを行ったので,見聞した範囲でチーム医療に関して気づいたことを記したい.
キーワード
チーム医療, フィールドワーク, 四類型, 認定麻酔看護師, ナースプラクティショナー
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