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日外会誌. 109(2): 84-89, 2008


特集

術前画像診断とNavigation Surgery

5.膵疾患―MS-CTを用いた膵臓外科におけるNavigation Surgery―

1) 藤田保健衛生大学 消化器第2外科
2) 藤田保健衛生大学 放射線科

堀口 明彦1) , 石原 慎1) , 伊東 昌広1) , 永田 英生1) , 加藤 良一2) , 花岡 良太2) , 片田 和広2) , 宮川 秀一1)

I.内容要旨
Navigation surgeryとは手術中に術前画像データを用いて,手術手技を画像内に同期させておこなう手術であり,脳神経外科,口腔外科では行われている.腹部外科領域は手術操作による対象部位の画像変化が術前画像と比べ大きいため,一部の臓器を除き応用は困難である.広義には手術中に画像情報を用い,手術の精度を向上させ,術前計画の正確な再現や,危険部位の回避を目指す手術である.multi-slice CT(MS-CT)の3次元血管構築画像は,従来施行していた血管造影では得ることができない任意の角度からの評価および動脈,門脈,胆管,さらには膵管の描出も可能となり,multiplanar reconstruction(MPR)画像をワークステーション上で操作することにより病変部位と脈管の正確な位置関係が術前把握できる.MS-CTは膵切除術式を安全に施行するためのNavigationとして有用である.

キーワード
multi-slice CT, navigation surgery, 膵切除術, 3D-CT

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