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日外会誌. 105(9): 494-497, 2004


特集

癌治療における最近のトピックス

6.大腸癌-進行癌に対する腹腔鏡下手術-

東京医科歯科大学 腫瘍外科

榎本 雅之 , 杉原 健一

I.内容要旨
1991年に初めて報告された大腸の鏡視下手術は,近年では多くの施設で行われるようになっている.十数年間で技術的にも進歩し,熟練した医師は安全にD3郭清を行うことができるようになっている.しかし,技術を習得するには長い時間が必要ということもあり,全国的な普及には至っていない.また,技術的な面だけでなく,癌の治療として受け入れられるために重要な遠隔成績がないことも普及に歯止めをかけている一因であると考えられる.現在進行中あるいは予定されている国内外のRandomized Control Study(RCT)の結果が注目される.RCTにおいて鏡視下手術の遠隔成績が開腹手術に劣らないことが示されれば,さらに鏡視下手術が普及することが期待される.

キーワード
大腸癌, 腹腔鏡下手術, 鏡視下手術


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