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日外会誌. 104(12): 853-857, 2003


総説

臓器移植におけるCostimulatory Blockadeの現況と将来展望

1) 奈良県立医科大学 第1外科
2) 札幌医科大学 第2外科

庄 雅之1) , 山田 陽2) , 安部 十三夫2) , 中島 祥介1)

I.内容要旨
Costimulatory Blockadeは臓器移植後の従来の免疫抑制剤とは全く機序の異なる新たな免疫抑制法として,その臨床導入が期待されている.CD28-B7経路およびCD154-CD40経路がこれまで最もよく研究され, T細胞の活性化において優位な経路であると考えらている.これらのCostimulatory Pathwayの阻害は臓器移植動物モデルでは,グラフトの生着延長にとって極めて有効である.また,他の多くのCostimulatory Pathwayとともに各々の経路が特異な作用を有しており,それらの詳細が徐々に明らかにされつつある.各々のPathwayの作用メカニズムの理解により,今後臓器移植における新たな免疫制御法の開発が可能となると思われる.

キーワード
臓器移植, 免疫抑制, Costimulatory Blockade


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