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日外会誌. 104(12): 816-821, 2003


特集

外科的侵襲に対する生体反応:最新の知見

3.侵襲後の内分泌・代謝の変動と栄養管理

浜松医科大学 救急医学

青木 克憲 , 仁科 雅良 , 吉野 篤人

I.内容要旨
侵襲に対して生体は,自律神経系の反射弓,視床下部・下垂体・副腎系,レニンーアンギオテンシンーアルドステロン系を活性化して,体液量の保持,エネルギー源および急性相蛋白の確保,免疫機構の発動につとめる.エピネフリン,コルチゾール,グルカゴンなどが生体防御の要を演じる.
インスリン抵抗性によるSurgical Diabeteseは,生体反応の不可避的な側面として捉えられていたが,近年,インスリンの積極的な投与により血糖値を制御すべきとする考えがある.蛋白異化の抑止については,早期経腸栄養の実施,IED(Immune-Enhancing Diet)などの栄養薬理学(Nutritional Pharmacology)の発展,成長ホルモン(GH)投与の再評価などが奨められている.

キーワード
神経内分泌反応, 視床下部, 下垂体, 副腎系(hypothalamic-pituitary-adrenal axis;HPA axis), 早期経腸栄養, Intensive Insulin Therapy, 栄養薬理学(Nutritional Pharmacology)


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