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日外会誌. 104(9): 582-586, 2003


特集

食道良性疾患の外科治療

2.逆流性食道炎の外科治療

東海大学 医学部外科

幕内 博康 , 島田 英雄 , 千野 修

I.内容要旨
逆流性食道炎の外科的治療は古くからNissen法等が施行されてきたが,近年腹腔鏡下手術が導入され,急速にその施行例が増加している.
逆流性食道炎の治療は,H2-blockerやPPIなどの酸分泌阻害薬が第一選択である.外科的治療の適応としては①内科的治療に抵抗するもの,再発を繰り返すもの,特に若年者,②Free refluxをきたすもの,③食道狭窄をきたしているもの,④短食道となっているもの,⑤呼吸器系の合併症をきたすもの,などである.
逆流性食道炎に対する外科手術術式の選択は以下のように行う.
①比較的若年者で食道運動が保たれているものには腹腔鏡下Nissen法を行う.
②高齢者や食道運動機能低下例では腹腔鏡下Toupet法やDor法を行う.
③短食道の症例にはCollis-Nissen法, Deitel変法を行う.
④狭窄例には空腸間置術やDouble tract法を行う.外科医の術者間格差もあり,外科的治療の適応にはまだ問題が残っている

キーワード
逆流性食道炎の外科的治療, 手術適応, 腹腔鏡下 Nissen法

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