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日外会誌. 104(6): 453-459, 2003
特集
膵囊胞性疾患の新展開-IPMTを中心に-
5.IPMTの治療指針と手術術式
I.内容要旨IPMTの治療は外科的手術が最も望ましいが,術前にIPMTの良性・悪性を判定することが極めて難しいのが現実である.治療方針がどうかと云えば,IPMTの病態つまり主膵管型か分枝型か,その発生部位はどこか,そしてその病変の形態によって経過観察してもよいか,手術した方がよいかが決められる.
形態的に主膵管型なら主膵管径が7mm以下,分枝型なら膵嚢胞径30mm以下,壁在結節の大きさ4mm以下の条件の場合は,経過観察が望ましい.
術前診断から悪性の頻度が高い場合には,膵頭十二指腸切除(PD),胃幽門輪温存膵頭十二指腸切除(PPPD),膵体尾部切除(DP)兼2群までのリンパ節郭清,悪性が否定出来ない時には,第1群のリンパ節郭清と膵機能温存術式を選択することが望ましい.
最近の本邦並びに諸外国の文献と自験例の経験から手術術式の選択,1)術前から悪性と診断が可能な場合2)術前,術中に良性・悪性の診断がつかない場合について述べ,最後2例の症例を提示する.この2症例について経過観察か?手術か?では術式は?と解答出来れば,IPMTの治療指針が立てえたということになるでしょう.
キーワード
主膵管型, 分枝膵管型, IPMTの手術術式, IPMTの治療指針, 機能温存術式
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