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日外会誌. 103(11): 835-838, 2002


特集

乳癌手術の現況とその根拠

11.鏡視下乳癌手術の適応

大阪大学大学院 医学系研究科臓器制御医学専攻腫瘍外科学

玉木 康博 , 三好 康雄 , 野口 眞三郎

I.内容要旨
乳癌に対する内視鏡手術は基本的には,従来の手術の延長上にあり,単に手術創が小さいあるいは離れた場所にあるというだけである.したがって,その適応は基本的には,従来の手術の適応と同じということになる.しかし,より美容的なものを追求している手術であることから,術後の乳房変形や,創のケロイドに注意が必要であり,この意味からは,部分切除に関してはあまり大きな腫瘍は適応とは言いがたい.また,部分切除ができず,乳腺全摘を行なう場合は,乳房再建を行なうことが前提となる.腋窩郭清に関してはまだ賛否があるが,将来的にはセンチネルリンパ節生検と組み合わせることで,そのメリットが発揮されるものと考える.

キーワード
乳癌, 内視鏡手術, 鏡視下手術, 適応

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