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日外会誌. 103(10): 717-721, 2002


特集

鏡視下手術の現況と問題点-適応と限界-

4.肺癌に対する胸腔鏡下肺葉切除・リンパ節郭清の現況

済生会神奈川県病院 呼吸器外科

加勢田 靜 , 青木 輝浩

I.内容要旨
1990年代に入り,急速に胸腔鏡手術(Video-Assisted Thoracic Surgery:VATS)が普及した. VATSの適応は,当初は自然気胸の治療や良性腫瘍の切除などにとどまっていたが,その後,肺癌の切除(胸腔鏡下肺葉切除:VATS Iobectomy)にも応用されるようになった.
著者らは,1992年9月にはじめて肺癌に対する胸腔鏡下肺葉切除を行った後,リンパ節郭清を行うための器具を開発し,1993年11月に肺癌に対する胸腔鏡下肺葉切除・リンパ節郭清を行った.
本稿では,われわれが行っている胸腔鏡下肺葉切除,とりわけ,臨床病期I期肺癌に対する標準手術としての胸腔鏡下肺葉切除・リンパ節郭清について報告する.

キーワード
胸腔鏡, 肺癌, 肺葉切除, リンパ節郭清, VATS


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