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日外会誌. 103(9): 616-622, 2002


特集

難治性心不全に対する外科的アプロ一チ-最近の進歩-

11.細胞移植

埼玉医科大学総合医療センター 心臓血管外科

五條 理志 , 許 俊鋭

I.内容要旨
再生という現象が医学研究者の注目を集めている.最近までは,プラナリアやイモリといった生物での研究が主だった領域であるが,心臓に限らず,ほとんどの臓器における再生に関わる研究が盛んに行われている.細胞移植による不全心の機能回復を目標にした研究が,胎児心筋細胞の移植実験より始まり,体性幹細胞(骨髄もしくは骨格筋に含まれる幹細胞)やES細胞にドナーソースを求めて多くの発表がなされている.特に,骨髄間葉系幹細胞が,様々な細胞(支持組織系の細胞に加えて,神経細胞,心筋細胞,骨格筋細胞,血管内皮細胞といった系譜)に分化する現象が報告され,その可塑性(Plastisity)が注目されており,臨床応用が期待されている.

キーワード
中胚葉系幹細胞, 心筋再生, 細胞移植, Transdifferentiation

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