[書誌情報] [全文PDF] (2292KB) [会員限定・要二段階認証]

日外会誌. 103(7): 503-506, 2002


特集

Damage Control Surgery

3.Damage Control Surgeryと標準手術との相違

大阪府立泉州救命救急センター 

横田 順一朗

I.内容要旨
Damage control surgery(以下DCS)は,“abbreviated operation” や “peri-hepatic packing” など初回手術の術式に新しさがあるのではない.患者管理の観点から手術を蘇生の一部として捉え,生理学的異常の回復を目的する一連の治療戦略である1).言い換えると,受傷から初期診療,手術の決断,周術期や集中治療での循環管理など全身管理に焦点を当てたいわば生理学外科である.その構成は,1)蘇生目的の初回手術,2)全身の安定化を図る集中治療,及び3)予定された再手術の3区分からなる.これに,初回の手術に至るまでのまでの患者管理(ground zero)を加え,4区分とすることがある.また,腹部外傷の場合はACS(Abdominal compartment syndrome)に関連して腹壁再建を包括する.

キーワード
abbreviated operation, planned re-operation, 外傷死の三徴, 集中治療, abdominal compartment syndrome


<< 前の論文へ次の論文へ >>

PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。