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日外会誌. 103(3): 278-283, 2002


特集

創造と調和-Creativeness and Cooperation-

Ⅰ.臨床外科学と基礎医学
2.Molecular biology-based surgery(MBS)の確立をめざして

大阪大学大学院 病態制御外科

藤原 義之 , 山本 浩文 , 門田 守人

I.内容要旨
外科領域においては,20世紀までに,殆どの疾患,臓器に対する基本術式が確立した.しかし,癌の外科治療成績は,まだまだ,不十分と言わざるを得ない.従来の形態学的診断に基づいた癌切除範囲の決定と術後のStagingによる現行の治療体系では,根治術を行った症例に術後再発を見る場合が少なからずあり,又,個々の癌の生物学的特性の評価なしに画一的な治療を選択してしまい,十分な治療成績が得られていないのが現状である.よって,我々は,新しい世紀に向けて,分子生物学的手法を積極的に外科治療に反映させるMolecular biology-based surgery(MBS)の確立を目指し,教室をあげて取り組んできた.今回,この現状をご紹介する.具体的には,①癌の微小転移診断法の確立と臨床応用,②癌の生物学的特性の臨床応用について,これまでの結果を報告する.

キーワード
遺伝子診断, 微小転移, 化学放射線療法感受性, 臨床応用

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