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日外会誌. 103(2): 244-249, 2002


特集

肺癌非手術療法の新しい試み

7.遺伝子治療

岡山大学 医学部消化器腫瘍外科学

片岡 正文 , 藤原 俊義 , 香川 俊輔 , 田中 紀章

I.内容要旨
固形癌としての非小細胞癌の治療は,手術療法が中心であるが,進行癌や再発例では,全身病としての観点から,化学療法あるいは放射線治療などの組み合わせによる集学的治療が行われる.しかしながら,必ずしも満足のできる成績が得られていないのが現状である.遺伝子治療は従来の治療法とは異なるコンセプトによる癌細胞に対する治療法であり,現在近年解明された各種の遺伝子をターゲットとした治療が検討され,その安全性と有効性が検討されている段階で今後の展開が期待される.本稿では,様々な肺癌に対する遺伝子治療の試みを紹介すると共に.米国MDアンダーソンがんセンターおよび本邦で現在行われている正常型p53遺伝子発現アデノウイルスベクターを用いた非小細胞癌に対する遺伝子治療の実際を紹介し今後の課題について検討する.

キーワード
肺癌, 遺伝子治療, p53, アデノウイルス, 臨床試験

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