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日外会誌. 101(12): 865-868, 2000


特集

臓器別にみた外科手術の変遷・歴史

9. 肝癌

東京大学 医学部肝胆膵外科

幕内 雅敏 , 菅原 寧彦

I.内容要旨
1970年代以前の肝臓外科は,区域切除を超える大きな肝切除しか手段を持たなかった.1980年代以降は小肝腫瘍に対する亜区域切除が確立された.このような小範囲の切除を行うには,肝腫瘍を早期に発見することに加え,外部からは肉眼的にみることのできない小腫瘍を切除する技術と,出血量が過大になりがちな肝硬変例の切除に際し出血量を減少させる工夫が要求される.その背景には超音波診断装置の性能の進歩と小型化が関与している.以下に肝臓外科を大きく発展させた,術中超音波の進歩,解剖学的小範囲肝切除の工夫,片葉阻血法の開発による無輸血肝切除の導入,下右肝静脈温存手術,門脈塞栓術についての概略を述べる.

キーワード
術中超音波, 亜区域切除, 片葉阻血法, 下右肝静脈, 門脈塞栓術

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