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日外会誌. 100(12): 776-781, 1999


特集

大腸早期癌に対するminimally invasive surgeryの基礎と臨床

3. 内視鏡的粘膜切除術(EMR)

秋田赤十字病院 胃腸センター

工藤 進英

I.内容要旨
近年,大腸内視鏡検査の普及とともに内視鏡診断能も飛躍的に進歩した.病変を的確に認識し,即座に内視鏡治療の適応を判断し,治療方針を決定・遂行することが要求される.従来の通常観察に加えて,pit pattern診断は病変の質的・量的診断に非常に有用である.EMRは表面平坦・陥凹型病変に対する治療として安全性と確実性のいずれにおいても優れた方法であり,今後その重要性はさらに増すと考えられる.微小癌のレベルで診断できさえすれば,陥凹型早期癌を含めたほとんどの早期大腸癌が内視鏡治療可能であり,内視鏡診断・治療のさらなる発展・普及が期待される.

キーワード
内視鏡的粘膜切除術(EMR), pit pattern, 拡大内視鏡


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