日外会誌. 100(8): 491-496, 1999


特集

大動脈瘤に対するステント人工血管内挿術

6.術式 腹部大動脈瘤

山口大学 医学部第1外科

善甫 宣哉 , 江里 健輔

I.内容要旨
腹部大動脈瘤に対するステントグラフト留置術は大きく3つの型に分けられる.すなわち,大動脈ー大動脈ストレート型,大動脈ー一側腸骨動脈テーパー型,大動脈ー両側腸骨動脈分岐型である.ステントグラフト留置術は,1)DSA機能を有したX線透視装置を備えた手術室で全身麻酔下に行う,2)術中血管造影を行い,腎動脈,大動脈分岐部,内外腸骨動脈をマーキングした後は,透視装置を決して動かさない,3)上腕動脈より外腸骨動脈に誘導したガイドワイヤーに沿ってpull-through法でデリバリーシース挿入,ステントグラフト留置,追加ステントグラフト留置,バルーンカテーテルによるステントグラフト拡張,圧着を行い,途中で抜去しない,がポイントである.

キーワード
ストレート型, テーパー型, 分岐型, modalar型, pull-through法


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