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日外会誌. 100(6): 399-402, 1999


特集

最近の発生学研究が新生児臨床の進歩にもたらしたもの

8.胆道閉鎖症(発生学研究と病因論)

筑波大学 臨床医学系小児科

松井 陽

I.内容要旨
最近の発生学研究により,胆道閉鎖症の病因研究の分野で画期的な成果が得られた.第一に20世紀の初頭から信奉されてきた,胆管が発生初期に一度閉塞後,再開通するという説は,詳細なヒト胎児肝の検討の結果,根拠を失った.第二に胆道閉鎖症の少なくとも一部が,ductal plateが完全または不完全に遺残することによって惹起される可能性が示唆された.胆道閉鎖症病因の研究は今後,これらの発生学的知見を基礎に展開されて行くべきである.

キーワード
胆道閉鎖症, 肝内胆管, 発生, ductal plate, リモデリング

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