[書誌情報] [全文PDF] (2651KB) [会員限定・要二段階認証][検索結果へ戻る]

日外会誌. 99(2): 113-117, 1998


総説

卒後外科臨床研修はいかにあるべきか

横浜市立大学 医学部第1外科
現横浜市立港湾病院 

松本 昭彦

I.内容要旨
我が国における外科修練制度及び日本外科学会認定医制度について,諸外国の修練制度と対比しつつ,その問題点及び改善すべき点について検討を加えた.我が国の外科修練制度の問題点は,認定施設や認定医の認定方法に客観的な評価が行われていないこと,認定施設の修練カリキュラムに施設間で大きな差があること,医学校の教育と卒業後の修練・教育との間に継続性のないこと,現在行われている日本の学会認定医制度が医師の卒後教育の混乱の大きな原因になっていること,非常な努力をして専門医になった者に対する社会的評価や報酬がないこと,などが挙げられる.これらの問題を解決しない限り,わが国の外科専門医の養成は理想とは程遠いものになり,現在の様に単に名称を冠することにのみとどまる恐れがあると考えられる.

このページのトップへ戻る


PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。