[書誌情報] [全文PDF] (1023KB) [会員限定・要二段階認証][検索結果へ戻る]

日外会誌. 97(11): 1024-1026, 1996


症例報告

内膀胱上窩ヘルニアの1例

大垣市民病院 外科

山口 竜三 , 山口 晃弘 , 磯谷 正敏 , 堀 明洋 , 金 祐鎬 , 窪田 智行 , 松永 和哉 , 横山 幸浩 , 小林 聡

I.内容要旨
膀胱上窩ヘルニアは正中臍靱帯と外側臍靱帯の間にヘルニア門を有するヘルニアで,内膀胱上窩および外膀胱上窩に分類され,このうち内膀胱上窩ヘルニアはきわめて稀である.
症例は74歳の男性で,絞扼性イレウス緊急手術の術中に,内膀胱上窩ヘルニアへの小腸嵌頓によるイレウスと診断した.術前に施行した腹部CT像をretrospectiveに検討すると,膀胱前面で正中膀靱帯の左側,すなわち膀胱上窩の位置に嵌頓小腸が描出されていた.内膀胱上窩ヘルニアの嵌頓に関するCT所見については,従来報告されておらず,本所見は本症の術前診断に役立つ有用な所見と考えられた.

キーワード
内膀胱上窩ヘルニア, 腹部CT像

このページのトップへ戻る


PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。