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日外会誌. 97(10): 916-920, 1996


特集

大動脈解離の治療の現況

大動脈解離の手術成績と遠隔予後

慶應義塾大学 医学部外科

上田 敏彦 , 川田 志明

I.内容要旨
1966年から1996年の約30年間に外科治療した,初回手術の大動脈解離137例の手術成績と遠隔予後を検討した.Stanford A型・B型とも前期(~85)・中期(~92)・後期(~96)に分けると,A型の病院死亡率は前期40%(12/30),中期21%(6/28),後期13%(3/24),B型では同10%(3/30),21%(3/11),6%(1/16)であった.耐術例A型60例,B型51例の累積生存率は,5年でA型77%,B型63%,10年でA型63%,B型20%でB型が著しく不良であった(p< 0.01).手術成績は向上してきているが,遠隔予後改善のためにより広範囲な手術が,特にB型では必要である.

キーワード
急性大動脈解離, 慢性解離性大動脈瘤, 手術成績, 遠隔予後

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