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日外会誌. 97(7): 532-539, 1996


特集

閉塞性動脈硬化症

PTAとステント

1) 国立奈良病院 放射線科
2) 奈良県立医科大学 放射線科・腫瘍放射線科

西峯 潔1) , 打田 日出夫2) , 吉川 公彦2) , 前田 宗宏2) , 幕谷 士郎2) , 田中 健寛2) , 久保田 靖2) , 大石 元2)

I.内容要旨
近年,Interventional Radiology(IVR)の進歩に伴い,閉塞性動脈硬化症(ASO)の治療においてIVRはますます重要性が増し,第一選択となることが多くなってきている.バルーン拡張術(PTA)は最も一般的な方法であり,狭窄病変に対しては,まず最初に試みられる手技である.しかし,PTAのみでは治療困難な完全閉塞例や石灰化を伴う例,PTAによる医原性の内膜剥離PTA後の再発などでは,PTA以外のIVRが必要となる場合も少なくない.そのなかでも,メタリックステント(MS)は,最も斬新な治療法として注目され,わが国でも導入が始まっている.現在,冠動脈ではいくつかが認可されており,腸骨動脈に対してもPalmazステントが認可され,続いて他のMSも治験が最終段階に入っており,近々中に正式に臨床応用できることが期待される.本稿では腸骨・下肢動脈領域のASOに対するPTAとMSについて,筆者らの経験と文献に基づいて概説した.

キーワード
閉塞性動脈硬化症, Interventional Radiology, PTA, メタリックステント


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