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日外会誌. 96(3): 194-197, 1995


症例報告

術前の針生検にて診断できた骨・軟骨化生を伴う乳癌の1例

国立小倉病院 外科

渡部 雅人 , 西原 一善 , 山元 啓文 , 永渕 一光 , 広瀬 宣明 , 御木 高志 , 川上 克彦

(1993年11月11日受付)

I.内容要旨
乳癌の中で,比較的まれで予後不良といわれる骨・軟骨化生を伴う癌の1例を経験したので報告する.症例は49歳の女性,偶然左乳房の腫瘤に気づき当科を受診した.超音波検査では,境界明瞭,内部不均一な3cm大の腫瘤を認めた.悪性腫瘍を除外するため,針生検施行し,軟骨化生を認める浸潤癌と診断された.大胸筋温存乳房切除術施行し,リンパ節転移を認めないstage Iの骨・軟骨化生を伴う乳癌であった.同乳癌の報告は少なく,術前に診断できた貴重な症例と考えられる.

キーワード
骨・軟骨化生を伴う乳癌, 針生検, 乳腺化生性癌

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