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日外会誌. 95(10): 786-789, 1994


症例報告

異所膵と小腸粘膜を認めた卵黄腸管遺残(臍ポリープ)の 1 例
-本邦での臍ポリープ報告例の検討-

徳島大学 医学部第2外科

近藤 慎治 , 谷木 利勝 , 梅本 淳 , 梶川 愛一郎 , 十亀 徳 , 田中 克浩 , 門田 康正

(1993年6月22日受付)

I.内容要旨
卵黄腸管遣残の臍側の異常である臍ポリープは極めて稀な疾患で主に乳幼児期に認められる.この際,臍部には種々の遺残粘膜が存在し時に異所膵を認める.症例は60歳男性,生下時より臍の異常を認めていたが放置していた.臍の中心部に鮮紅色の肉芽腫が存在し,漿液性の分泌物が認められた.診断と他の奇形の有無の確認のため開腹をおこない臍摘出術を施行した.その結果,肉芽組織表面に小腸粘膜を認めその深部にHeinrich II型の異所膵を伴う臍ポリープと診断した.卵黄腸管遺残による他の奇形は認めなかった.

キーワード
卵黄腸管, 臍ポリープ, 異所膵

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