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日外会誌. 95(3): 200-203, 1994


症例報告

Polymerase chain reaction(PCR)法により確定診断した多発性結核腫の1例

東海大学 医学部小児外科
*) 東海大学 呼吸器外科
**) 東海大学 臨床病理

上野 滋 , 布施川 久恵**) , 横山 清七 , 井上 宏司*) , 添田 仁一 , 宮地 勇人**)

(1992年10月13日受付)

I.内容要旨
転移性肺腫瘍に類似した多発性結節性病変を有する患児において, Polymerase chain reactionを用いた結核菌特異的DNAの検索 (PCR法) の結果から肺結核と確定診断した. PCR法は,従来の塗沫あるいは結核菌培養困難な場合でも診断できる迅速な結核検査法であり,結核を迅速に鑑別する必要がある肺結節性病変や病理組織学的に確定できない結核菌培養陰性の結核症において利用できる有力な方法と考える.

キーワード
肺結核, polymerase chain reaction(PCR)

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