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日外会誌. 95(2): 123-125, 1994


症例報告

非定型抗酸菌(Mycobacterium avium complex)による膿胸の一手術例

*) 国立療養所兵庫中央病院 呼吸器外科
**) 国立療養所兵庫中央病院 外科

山本 英博*) , 大迫 努*) , 青垣内 龍太**) , 山本 元**) , 広中 選**)

(1992年9月14日受付)

I.内容要旨
非定型抗酸菌症(以下AM症)は殆どが肺感染症で肺外での発症は極めて稀である.われわれは,胸壁外穿破を伴う慢性膿胸で発症したMycobacterium avium complex (以下MAC) 感染症に外科的治療を行ない,良好な経過を得た一例を経験したので報告する.症例は72歳,男性で,主訴は右側胸部の膿瘍の自潰であった.喀痰および膿からMACが検出され,膿瘍部の生検標本で組織学的に抗酸菌性変化が認められた.開窓術の後, 11週後に右胸膜肺全摘術を行った.その後,事故で死亡するまでの1年4カ月間再発は見られなかった.非定型抗酸菌による膿胸の本邦報告例を集計し治療成績について考察した.

キーワード
非定型抗酸菌, 膿胸, Mycobacterium avium complex

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