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日外会誌. 92(12): 1673-1677, 1991


総説

麻酔学の進歩・“いのち”を守る澪標

大阪市立大学 医学部麻酔・集中治療医学

藤森 貢

I.内容要旨
麻酔学の進歩は周術期の安全管理の指標「澪標」を与えた.新しい吸入麻酔薬としてイソフルレンとセボフルレンが本邦で発売されたが,desfluraneも米国で開発が始まった.ミダゾラムとプロポフォールは特徴ある新静脈内麻酔薬である.Ropivacaineも毒性の少ない新局所麻酔薬として注目されている.マイクロカテーテルの出現により持続脊椎麻酔が再認識され,Intrapleural anesthesiaは新しく考え出された局所麻酔法で普及してきた.各種モニターの出現によって術中,術後の安全管理が進歩するとともに多くの生体情報が提供されるようになった.学問の進歩と共に本邦における医療体制の発展が望まれる.

キーワード
新しい麻酔, 術中管理, 術後鎮痛


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