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日外会誌. 92(8): 901-906, 1991


総説

私の漏斗胸手術法

東京女子医科大学 形成外科教授

平山 峻 , 若松 信吾

I.内容要旨
漏斗胸の発生率は,0.06%といわれ,男女比は4対1である.
原因としては,母体内因説,肋骨過成長説,胸郭構造欠陥説等,種々といわれているが,現在では明確な原因は特定出来ない.
漏斗胸の手術及び手術後固定法は,創外,創内固定法が行われて来たが何れも満足すべき結果が得られなかった.
著者は胸肋骨酬転法と同時に内胸動静脈の血管吻合を一側で行い,手術後血行障害による醗転骨部の線維化変形を予防した.
本法施行前後,骨生検,骨髄穿刺,骨シンチグラム,呼吸機能検査,CT撮影等で他の手術法との比較検討を行った.その結果著者の手術法の特徴とは以下の結論に到達した.
1.血管吻合により生きた組織移動を行うことが出来る.したがって手術後二次的変形は軽度である.
2.本法は成人は勿論のこと成長期の幼小児にも適合した手術法である.

キーワード
漏斗胸, 顕微鏡下血管吻合, 生きた組織移動

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