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日外会誌. 92(7): 893-896, 1991


症例報告

限局型原発性硬化性胆管炎の予後について
ー本邦報告例の予後調査結果

県立西宮病院 外科

別府 真琴 , 福崎 孝幸 , 中村 隆 , 山本 匡彦 , 谷口 積三

(1990年7月23日受付)

I.内容要旨
著者らは,1976年に限局型primary sclerosing cholangitisの1例を報告したが,その症例は切除術後15年3ヵ月現在全く健在である.そこで限局型primary sclerosing cholangitisの本邦報告例19例(予後観察期間が5年以上見込める1986年12月までのもの)を集計し,その予後調査を行った.
予後調査が可能であったのは,19例中16例で3例は予後不明であった.この16例中,切除し得たものは12例で,10例が5年2ヵ月から15年3ヵ月(自験例)健在であり,その平均生存期間は9年1カ月であった.残り2例は死亡していたが,死因は病変の再燃によるものかどうか不明であった.非切除例は4例で全例死亡していた.
本症は病変部が切除されれば,その予後は良好であることが判明した.

キーワード
限局型 primary sclerosing cholangitis, 限局型 primary sclerosing cholangitis の予後

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