[書誌情報] [全文PDF] (3498KB) [会員限定・要二段階認証][検索結果へ戻る]

日外会誌. 92(7): 765-770, 1991


総説

粘液産生膵癌

関東労災病院院長 
東京大学名誉教授 

森岡 恭彦

I.内容要旨
膵管の異常拡張と粘液の貯留,排出を特徴とする“いわゆる粘液産生膵癌(腫瘍)”を中心に,従来の典型的な粘液性嚢胞腺腫・腺癌,粘液癌も加えた広義の粘液産生膵腫瘍について述べ,自験例の概要を示した.
本腫瘍の疾患概念,分類,病理,頻度,臨床的事項などについてはなお不明確な点も多い.とくに,膵管形態や嚢胞の形状は多様で,病理学的にも良性病変から浸潤・転移を伴う悪性例まで様々なものがある.これらの病変に対する名称や病理分類も完全に定着したものではない.症例の報告・検討に際しては対象となる病変を明確に定義,規定した上で取り扱う必要があることを強調したい.

キーワード
粘液産生膵癌, 粘液産性膵腫瘍, 粘液性囊胞性膵腫瘍

このページのトップへ戻る


PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。