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日外会誌. 91(6): 695-704, 1990


原著

粘液産生胆管癌の臨床病理学的研究

1) 名古屋大学 医学部第1外科
2) 名古屋大学 医学部病理部病理室
3) 名古屋大学 医学部臨床検査医学

梛野 正人1) , 二村 雄次1) , 早川 直和1) , 神谷 順一1) , 塩野谷 恵彦1) , 深津 俊明2) , 深田 伸二3)

(1989年6月22日受付)

I.内容要旨
臨床レベルにおいても認識しうるほどの多量の粘液を産生する胆管癌を粘液産生胆管癌と定義し,これに相当する胆管癌7例を臨床病理学的に検討した.その診断にはPTCDにより粘液を充分ドレナージし詳細な胆管像を得ることが重要である.また,高率に表層拡大を伴うことからPTCSが不可欠である.正確な術前診断に基づく適切な根治手術が施行されたものではその予後は比較的良好であった.粘液産生胆管癌は嚢胞性病変を有する症例が多く,いわゆるbiliary cystadenocarcinomaとの関係が問題である.biliary cystadenocarcinomaは胆管癌の一種であり,粘液産生胆管癌に含まれるものと考えるが,その定義は不明確であり,今後の検討が必要である.

キーワード
粘液産生胆管癌, Biliary cystadenocarcinoma

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