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日外会誌. 91(4): 529-532, 1990


原著

IABP 抜去後に生じた大腿仮性動脈瘤
ーその原因と対策ー

東京女子医科大学日本心臓血圧研究所 循環器外科
*) 東京女子医科大学日本心臓血圧研究所 人工心肺室

小柳 俊哉 , 遠藤 真弘 , 椎川 彰 , 秋山 一也 , 小柳 仁 , 鈴木 進*)

(1989年1月10日受付)

I.内容要旨
大動脈内バルーンパンピング(IABP)抜去後に生じた大腿仮性動脈瘤を6例経験した.原因は外科的挿入法により大腿動脈に吻合した人工血管の離脱2例,切開・剥離した鼡径部へIABPを経皮的に挿入した後,圧迫にて抜去した1例,術中に大腿動脈挿入部を縫合修復した1例,経皮的挿入部の不十分な圧迫止血1例,不明1例であった.手術は全例仮性動脈瘤を切除し欠損孔を直接あるいはパッチにて閉鎖した.大腿仮性動脈瘤はIABP抜去後に生じる合併症であり,今回抜去時の手技に起因すると思われるものが3例あり,適切な抜去法により今後未然に防止できると考えられた.

キーワード
IABP, IABP 合併症, 大腿仮性動脈瘤

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