[書誌情報] [全文PDF] (840KB) [会員限定・要二段階認証]

日外会誌. 90(2): 310-313, 1989


症例報告

副腎囊腫の1例

至聖病院 

金丸 洋 , 高木 正人

(1988年4月5日受付)

I.内容要旨
われわれは,46歳の男に発生した副腎嚢腫の1例を経験したので報告した.患者は頭痛,眩暈および心気亢進を主訴として来院,エコー,CT検査で副腎嚢腫と診断された.術前エコーガイド穿刺吸引で得られた内溶液は約30ccで乳白色を呈し,血漿中より高濃度のコルチゾールおよびアルドステロンを含んでいた.摘出された嚢腫の直径は4×4×4cmで漿液性の液体が貯留していた.嚢腫の壁は厚い膠原線維組織からなり,また内皮細胞を認めなかったため,副腎の偽嚢腫と診断された.エコーガイド下の嚢腫の穿刺は診断及び治療に有用な手段と思われた.

キーワード
副腎囊腫, 偽囊腫


<< 前の論文へ次の論文へ >>

PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。