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日外会誌. 89(4): 622-626, 1988


症例報告

Von Recklinghausen 氏病を合併した褐色細胞腫の1症例

関西医科大学 外科
*) 関西医科大学病院 臨床病理

小島 善詞 , 坂口 道倫 , 畑埜 武彦 , 山本 政勝 , 泉 春暁*)

(昭和62年3月28日受付)

I.内容要旨
von Recklinghausen氏病に合併した褐色細胞腫を手術にて切除しえた症例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する.
症例は53歳男性で,小児期よりvon Recklinghausen氏病との診断を受けていたが,最近,この腫瘤が増大してきたため,切除目的にて本院皮膚科を受診,術前検査にて褐色細胞腫を指摘された.
手術は, Swan-Ganzカテーテル挿入下に,循環動態をモニタリングしながら,右上腹部斜切開にて摘出術を施行した.腫瘍は,臨床的には非高血圧型であり,大きさは2.5×1.7×1.7cm,重量は10gであった.
腫瘍切除後,血中および尿中カテコールアミンは正常化し,当科退院後,皮膚科にて皮膚腫瘤切除術を施行された.

キーワード
von Recklinghausen 氏病, 褐色細胞腫


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