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日外会誌. 85(8): 773-777, 1984


原著

クローン病の外科治療と成績

1) 東北大学 第1外科
2) 東北大学 第1外科教授

亀山 仁一1) , 内藤 広郎1) , 舟山 裕士1) , 佐々木 巌1) , 佐藤 寿雄2)

(昭和58年12月12日受付)

I.内容要旨
教室で経験した14例のクローン病の開腹手術例を対象として本症の外科的諸問題について検討した.手術適応では狭窄,難治が大部分を占め,特に小腸型では狭窄,大腸型では難治が多かった.手術々式では2例を除き病変部切除術を行った.術後再発率は小腸型40%,小腸・大腸型33%,大腸型0%と大腸型で低かった.再発のみられない症例では,遠隔時のqualityof lifeは良好で,種々の血液学的な検査成績も正常化していた.以上のような成績から,いたずらに必要な手術をためらうべきではないと考えられた.

キーワード
クローン病, クローン病の手術適応, クローン病の手術々式, クローン病の術後再発, クローン病の遠隔成績

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