[書誌情報] [全文PDF] (902KB) [会員限定・要二段階認証]

日外会誌. 83(2): 150-162, 1982


原著

溶連菌製剤OK-432のNatural Killer細胞活性増強作用に関する臨床的研究

自治医科大学 一般外科(指導:森岡恭彦教授)

若杉 尋

(昭和56年9月11日受付)

I.内容要旨
溶連菌製剤OK-432がヒトNK活性に及ぼす影響について検討した.癌患者にOK-432を筋注すると,1)3日目にPeakを示す強力なNK活性増強がみられた.2)NK活性増強は一過性であるが,6日目でも筋注前値より高値にとどまった.3)この活性増強はOK-432投与量に依存し,手術前でも手術後でも同程度の増強が可能であった.4)OK-432の再施行によりNK活性の再増強が可能であったが,再増強の程度はOK-432の投与間隔に依存すると思われた.5)OK-432を筋注すると患者血清中にinterferon(IFN)が誘起され,この誘起IFNがNK活性増強に関与していることが示唆された.

キーワード
NK細胞, OK-432, 癌患者, インターフェロン


<< 前の論文へ次の論文へ >>

PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。