日外会誌. 39(6): 870-876, 1938
その他
新產兒胃腸内瓦斯像竝ニ完全鎖肛兒ノレ線診斷ニ就テ
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1) 名古屋醫科大學 產婦人科學敎室 助手 醫學士（主任敎授 吉川仲博士） 中谷 正三1) , 桐山 太郞2) |
新產兒ノ肛門直腸閉鎖ハ直腸盲端部位ヲ推知シ得ザルコト多クシテ，之ガ造肛手術ニ甚ダ困難ヲ感ズルコトアリ．余等ハ生後7時間ノ該1例ニ遭遇シ，生後8.5時間ノ腹部レ線單純撮影ヲ經驗シ，レ線寫眞所見ヨリシテ閉鎖部位ヲ知リ，容易ニ手術ヲ遂行シ得タリ．卽チ肛門直腸閉鎖症ニ對シテハ術前ノレ線撮影ハ必要ニシテ且ツ推奨ニ足ルモノナリト思惟ス．
次ニ余等ハ新產兒24例ニ就キテ，生後嚥下瓦斯ノ胃腸内移行狀況ヲレ線學的ニ觀察セリ．嚥下セル瓦斯ノ直腸ニ到逹スルニ要スル時間ハ正常分娩兒ニアリテハ5時間乃至7時間ニシテ，異常分娩兒ニ於テハ成績一致セズ瓦斯移行ニ甚ダ遅速アルモノヽ如シ．
而シテ余等ノ實驗例ヨリ推察スルニ，鎖肛ノレ線診斷ハ生後7時間ヨリ可能ナリ．尚ホ余等ノ經驗ハ腐敗瓦斯，醗酵瓦斯ヲ除外スルナラバ，法醫學的ニ新產兒屍ノ母體外生存時間推定ニ應用シ得ルモノナリ．
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