日外会誌. 36(5): 1747-1755, 1935

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その他

肘關節結核ノ第一次的授動的關節切除術ニ就テ

I．内容要旨
肘關節結核ノ局所的療法トシテ手術的療法ノ報告ハ多ケレドモ，第一次的授動的關節切除術ノ報告ハ殆ドナシ．余ハ今囘肘關節結核2例ニ於テ第一次的授動的關節切除術ヲ行ヒテ良好ナル成績ヲ収メタルヲ以テコレヲ記載セントス．
卽ランゲンベック氏ノ縱切開ニヨリテ關節ヲ開キ，病竃ヲ完全ニ除去シ，然ル後新關節面ヲ作レリ．次ニ大腿ヨリ採取セル筋膜脂肪瓣ニテコノ新關節面ヲ完全ニ覆ヒ，コレヲ縫合固定シ，創縁ヲ縫合シ，消毒繃帶ヲ施シ，副木ヲ用ヒテ伸展外轉位ニ固定シテ手術ヲ終ル．
後療法トシテハ手術後3週間以後ニ於テ輕度ノ連動ヲハジメ5-8週間ニシテ副木ヲ除去セリ．尚手術創治療後ニハ「マッサージ」及ビ光線療法ヲ補助トシテ行ヘリ．
以上ノ方法ニヨリ2例共ニ非常ニ好成績ヲ牧メ關節運動可能トナレリ．依テ余ハ肘關節結核ノ治療法トシテハソノ時期及ビ型ノ如何ヲ問ハズ，切除可能ナルモノニ於テハ，コノ第一次的授動的關節切除術ヲ以テ最良ノ方法ナリト信ズ．

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