日外会誌. 28(9): 1048-1079, 1927

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その他

自然平產ニヨリテ生レ分離手術ヲ行ハレタル劍狀突起腹部癒著複體畸形兒ニ就テ

I．内容要旨
世界ノ文獻ヲ通ジテ古今僅カニ六例ヲ數ヘ、我邦ニ於テハ未ダ曾テ其報告ヲ見ザル極メテ稀有ノ實驗例トシテ、分離手術ヲ行ハレタル劍狀突起癒著複體畸形 Xiphopagus ノ一例ヲ述べ、其形態的觀察、精神的身體的關係、分離手術時ノ所見及ビ母體ノ妊娠竝ニ分娩ノ經過機轉等ニ就テ從來報告セラレタル文獻上ノ類似例ヲ探索シテ、是等相互ノ異同ヲ比較考査シ、殊ニ劍狀突起癒著複體ニ於テハ、是等ノ關係ガ何レノ例ニ於テモヨク一致セルコトヲ明ラカニシ、尚ホ殆ンド凡テノ例ガ自然分娩ヲ營ミ且生後生活ノ能力アルコトヲ述べ、其分娩機轉ニ於テ從來諸家ノ説ク所卜異ナリ、正常ノ頭蓋位分娩ヲ二囘繰リカヘスト同樣ノ機轉アルコトニ就テ一新知見ヲ加へ、終リニ一般複體畸形ノ發生論ノ大要ヲ略敍シ、猶ホ實驗例ノ出產直後、手術前竝ビニ最近時ノ寫眞及ビ「レントゲン」寫眞卜文獻トヲ添ヘタリ。

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