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日外会誌. 127(3): 265-273, 2026
特集
遺伝子診断が変える乳腺外科診療
2.乳癌の腫瘍免疫から読み解く薬剤耐性と治療戦略
内容要旨
乳癌は従来,分子病理学的サブタイプ分類に基づき治療選択が行われてきたが,同一サブタイプ内でも治療反応性や再発リスクに大きなばらつきがあり,より精緻な層別化が求められている. 近年,腫瘍浸潤リンパ球やPD-L1発現をはじめとする腫瘍免疫微小環境が,臨床的な治療反応性や予後に影響を及ぼすことが明らかとなってきた.また,
BRCA1/2や
ESR1,
PIK3CAなど乳癌で主に知られる遺伝子変異も腫瘍免疫を規定する因子として重要視されている.乳癌の進行や転移,治療抵抗性の克服には,腫瘍細胞だけでなく腫瘍免疫微小環境を同時に標的とするアプローチが不可欠であり,分子病理,腫瘍免疫,遺伝子変異を統合した層別化に基づく治療選択・最適化が今後の乳癌治療における鍵である.
キーワード
乳癌, 腫瘍免疫, 治療抵抗性, 遺伝子変異
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