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日外会誌. 120(1): 51-54, 2019


特集

大腸手術における周術期感染対策―EBMに基づいたbest practice―

8.術後感染を防ぐ手術手技と管理の工夫―人工肛門閉鎖術―

東邦大学医学部 外科学講座一般・消化器外科分野

船橋 公彦 , 長嶋 康雄 , 後藤 麻佑 , 金子 奉暁 , 酒井 隆光 , 鏡 哲 , 甲田 貴丸 , 牛込 充則 , 小池 淳一

内容要旨
最近では,炎症性腸疾患の罹患者の増加,下部直腸癌に対する自然肛門温存術の普及,超高齢者などのハイリスク患者に対する手術の増加などを背景に,本邦でも一時的人工肛門が造設される機会が増えてきた.Surgical site infection(SSI)と腸閉塞は,一時的人工肛門として造設される回腸人工肛門の閉鎖時の術後合併症として頻度が高い.一時的人工肛門閉鎖術後のSSIの発生は,創の哆開,ストーマ閉鎖部の瘢痕ヘルニアの発生,入院期間の延長,医療費の増加など臨床的に大きな問題となる.人工肛門閉鎖創のSSIの防止には創の閉鎖法が大きく影響し,これまでにも創閉鎖法に関する多くの報告がなされてきた.これまでのランダム化比較試験のメタ解析の結果からみると,従来の閉鎖法に比べてpurse-string skin closureがSSIの発生を低下させる方法として推奨される.さらに最近では,新しい創管理として局所陰圧閉鎖療法(negative pressure wound therapy:NPWT)が,人工肛門閉鎖創のSSI防止として注目されているが,まだエビデンスは乏しく,今後の動向が注目される.

キーワード
一時的人工肛門, 術後感染, surgical site infection(SSI), Purse-string skin closure, 局所陰圧閉鎖療法(negative pressure wound therapy:NPWT)

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