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日外会誌. 100(9): 557-561, 1999
特集
形成外科・最近のトピックス
9.腹部外科手術におけるmicrovascular surgery
I.内容要旨われわれの施設において行なわれてきた,microvascular surgeryを応用した腹部外科手術の代表的症例を供覧し,その際の吻合血管の選択および血管吻合操作の注意点について述べた.消化器外科領域では,遊離空腸移植&挙上胃管や血管吻合付加延長挙上胃管による頸胸部食道の一期的再建を行ない,また,胃切後,胃癌合併,胃管壊死後の胸部食道再建には血管吻合付加有茎空腸や血管吻合付加有茎結腸を施行し,良好な治療成績を得てきた.肝胆膵外科領域では,主要血管合併切除を伴う膵,胆道癌拡大切除術後にmicrovascular surgeryを応用した肝動脈や上腸間膜動脈の再建を行なってきた.最近では,生体部分肝移植において肝動脈の再建を手術用顕微鏡下に行なっている.
現在,腹腔内臓器の遊離移植や微小血行再建を必要とする消化器,肝胆膵,移植外科手術に,形成再建外科はTeam Surgeryの形式で参加し,重要な役割を果たしている.将来的には,さらなる外科学の発展のため,関連各外科と形成再建外科の協力体制の下,microvascular surgeryと腹部外科両方の研修が行なえる教育トレーニングシステムを構築し,新たな“腹部再建外科医”が育成されていくであろう.
キーワード
microvascular surgery, 食道再建, 腹腔内血行再建, 血管吻合付加有茎消化管, Team Surgery
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