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日外会誌. 96(4): 245-249, 1995
症例報告
食道web切除後に発生した咽頭癌の1例
I.内容要旨食道webによる難治性の唖下困難に対し,ブジーおよび食道web切除術を施行.食道の狭穿症状が改善し,4年後に咽頭癌が発生したまれな1例を経験したので報告する.症例は69歳の女性で20歳の頃から軽度の食物つかえ感が出現していた.1982年3月に症状が増悪し当科受診,食道webの診断にて食道ブジーによる拡張術施行し症状軽減した.しかし4年6カ月後に再び食道webによる食道狭窄を認め,食道ブジー後早期に再発し症状が増悪したことから食道web切除術を施行した.術後症状は消失したが,術後4年後の1990年7月に再び嚥下困難が出現し当科を受診した.咽頭後壁に浅い潰瘍を伴う易出血性の隆起性病変があり,生検にて高分化型扁平上皮癌であった.頸部に多数のリンパ節転移を認めたので,放射線照射と抗癌剤の併用療法を行ったが1990年11月20日に心不全にて死亡した.
キーワード
esophageal web, pharyngeal carcinoma, dysphagia
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