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日外会誌. 89(11): 1924-1927, 1988


症例報告

腹部主要4分枝および弓部分枝再建を伴う非解剖学的バイパス術を施行した胸腹部大動脈瘤破裂例

香川医科大学 第1外科
*) 香川県立中央病院 外科

数野 博 , 石合 省三*) , 今脇 節朗 , 有岡 一郎 , 浜本 勲 , 前田 肇 , 田中 聰

(昭和62年12月21日受付)

I.内容要旨
解離性胸腹部大動脈瘤の破裂例に対して緊急手術を行い,弓部2分枝および腹部4分枝再建を伴う,上行大動脈から総腸骨動脈への非解剖学的バイパス術を施行して良好な結果を得た.患者は40歳の男性で,動脈瘤への到達は胸腹部正中切開と左開胸で行い,補助手段は必要とせず,瘤は破裂部を切除して空置し,対麻痺の発生は認めなかった.破裂性胸腹部大動脈瘤の手術救命例は稀と思われるので,術式についての考察とともに報告した.

キーワード
胸腹部大動脈瘤, 大動脈瘤破裂, 非解剖学的バイパス術

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