[書誌情報] [全文PDF] (781KB) [会員限定・要二段階認証][検索結果へ戻る]

日外会誌. 89(2): 306-309, 1988


症例報告

上大静脈内遺残 IVH カテーテルの経静脈的摘出の経験
―カテーテル破断模擬試験による断裂機序に関する考察―

*) 秋田大学 医学部第2外科
**) 鶴岡協立病院 外科

渡邊 公伸*) , 阿保 七三郎*) , 当真 秀夫**)

(昭和62年1月5日受付)

I.内容要旨
経鎖骨下静脈IVHカテーテルを自己抜去した際特発性断裂を起こし,上大静脈内異物となったものを心筋バイオプシー鉗子を使用して摘出した.さらに摘出したカテーテル断片を検索しカテーテル自体に欠陥がなくとも特発性断裂が起こりうることを確認した.カテーテル断裂の機序を解明するために同材質のカテーテルによる破断模擬試験を行い,その結果より本症例のカテーテル断裂の原因は,自己抜去した際にカテーテルが鎖骨ー第一肋骨間隙に補捉され,順方向ではなく角度をつけて引き抜かれたことによるものと推論した.

キーワード
カテーテル血管内遺残, 非観血的摘出, 破断模擬試験

このページのトップへ戻る


PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。