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日外会誌. 88(1): 96-101, 1987
原著
乳癌の予後因子としてのホルモンレセプターの検討
I.内容要旨徳島大学第2外科において昭和48年から昭和57年までの10年間に根治手術を施行し,術後補助化学療法のみを行つた原発乳癌166例について,ホルモンレセプターと予後の関係について検討した.ホルモンレセプターの陽性率は,エストロゲンレセプター(以下,ER)56%(95/166),プロゲステロンレセプター36%(45/124)であつた.ERの有無では健存率に全く差はなく,術後補助化学療法施行下での乳癌の発育進展に差を認めなかつた.ER(+)乳癌は,ER(-)乳癌に比べて,再発後生存率が有意に高かつた(p<0.05)が,これは,再発後に行つた内分泌療法により,ER(+)乳癌の再発後の生存率が向上したためと考えられた.ERは予後予測因子としてより,内分泌療法の効果予測因子としての意義が大であると思われた.
キーワード
乳癌, ホルモンレセプター, 予後因子, 補助化学療法, 内分泌療法
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